富野由悠季監督プレイボーイ誌インタビュー(Ζガンダム劇場版)

さて、いよいよ今週末に迫った
劇場版『機動戦士Ζガンダム‐星を継ぐ者‐』。
3部に分けて公開される第一弾だ。
サイタマは残念ながら舞台挨拶付き前売り券は買えなかったが、
できれば公開初日に近場(立川)でこれを観たいと思っている。
TV放映時はまだ幼児だったわけだが、
その思い出話は視聴後にでも。
今日はというと、公開直前の本日発売の週間プレイボーイ誌にて
富野由悠季監督のインタビューがあったので紹介したい。
…10年ぶりに買ったよ、プレイボーイ。
インタビューはTV放映から映画化まで20年かかったことへの問いかけから始まる。
これに対し監督は、
「映画化の話をいただくまで、Ζガンダムのことはすっかり忘れていました。
.嫌なことは必死で忘れようとしていたんですよ。」と語る。
ファースト・ガンダムの後にいくつかオリジナル作品を作るも
それを乗り越えることができず、
『次はガンダムを作ってくれ』といわれ、監督にとっては敗戦宣告に等しかったと。
「そういう自分に現実に起こった出来事を、怨念を、物語の中に吐き出した作品だったから」
結果、どんなにがんばってもエンターテインメントになりようのない、
陰隠滅滅とした重い物語になってしまったと振り返る。
そんな監督自身にとって鬼門と呼ぶべき作品をなぜ再生させようと思ったのか?
その問いに監督は答える。
「ものすごく簡単に言ってしまうと、Ζガンダムを、映画という娯楽、エンターテインメント、
.芸能の一ジャンルにしたいと考えたんだよ」と。
監督が言うには、もしガンダムが一流のエンターテインメントの域に達していたなら、
宮崎アニメに勝っていたと。
『スター・ウォーズ』が評価されている以上、ロボット物だからという言い訳は通用しないと。
単に娯楽作品としての完成度で負けていたと語る。だから、
「ガンダムをもう一度、娯楽エンターテインメントの王道に戻すしかない、そう思ったのは間違いか?」
今回、物語の世界観、事件の展開、人間関係は変えていないと監督は言う。
ただ一つ、主人公であるカミーユの感じ方を変えたと。
「この物語の中では戦争状態は現実なわけ。そういう現実の中でも、ちょっと目線や
.気分を変えると世界の見え方が違ってくるんじゃないかと思うのね。」
それをやることで、第三部でハッピーエンドにいけるかもしれないという確信を持っているという。
この部分は今回のインタビューで一番興味深い。
「ラストをハッピーエンドに」というのは前々から監督が言っていたが
カミーユの目線、気の持ちようから
ストーリー本筋を買えずにハッピーエンドにしようというのだ。
『Ζガンダム』をご覧になられた方ならわかると思うが、
ラスト近辺は相当壮絶で悲惨なできごとが主人公カミーユを襲う。
その末に待つあの結末をハッピーエンドに持っていくとは…
そして、このことは監督の大きな決意を伺わせる。
「ガンダム」を「ガンダム」のまま、
監督の言うところの「娯楽エンターテインメントの王道」にしようというのだ。
「ガンダム」《を表す記号を使った》エンターテインメント作品を作るのではない。
作り手として、様々な感情があるであろう「ガンダム」と向き合って、
世間に勝負をかけようというのだ。
思えば、近年の富野監督は『ターンエーガンダム』『キングゲイナー』ときて
今回の『Ζガンダム』。
監督は変わったのか?
というより、行き着いたのが今回の『Ζガンダム』なのか。
こうまで監督の攻める姿勢を見せられては、
もう『Ζガンダム』をただの劇場版として位置づけるわけにはいかない。
富野由悠季の行き着こうとしているところを観てみたい。
と、いうわけでまんまと映画館に向かわされるサイタマだった。
しかし、身構えて観に行くというより、普通に楽しみに行きたい。
目指すところが娯楽・エンタメのど真ん中ならなおさらだ。
そんな劇場版『機動戦士Ζガンダム‐星を継ぐ者‐』は
5月28日より全国ロードショー。
公式サイトよりお近くの映画館を探してみて欲しい。
ちなみにこの日から劇場版第二弾の前売り券も発売されるらしい。
・・・と、思わず宣伝してしまった。
ところで、週間プレイボーイ誌のインタビュー、
この後もまだまだ続くので是非とも読んでみていただきたい。
9・11の同時テロや、昨今の日本を取り巻く様々な情勢が
Ζ劇場版製作を考えた理由の一つであること、
また、カツ・レツ・キッカがいなければ
「アムロとフラウはヤリたかったんだろうな。」という話や
あやや(松浦亜弥)なら是非グラビアを撮ってみたいという発言など
やった!僕らの富野監督は健在だ!という気になるインタビューも。
要チェックですよ。

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